本当に美味しい!おすすめの日本ワイン5選

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正直言って、日本という国はワイン造りに多くのハンデがあります。例えば、雨が多いこと、諸外国に比べ寒暖の差が少ないこと、土壌の歴史が浅いこと…等々。しかしそこは優秀な日本人。そうしたハンデを埋めるべく、創意工夫と勤勉な国民性で、日本ワインのレベルは近年急速にが上がっています。そもそもワインとは「褒める飲み物」と言われます。日本ワインの物足りないところをあげつらうのではなく、厳しくも温かい目で見守り応援してあげようではありませんか。ここでは管理人が今まで味わった日本ワインで、特に皆さんに飲んでほしいと思ったおすすめを厳選してご紹介します。

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グレイス甲州 鳥居平畑

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最近は醸造責任者・三澤彩奈さんのメディア露出も目立つ中央葡萄酒のレイスワイン。主力商品の「グレイス甲州」の中で日当たりのよい「鳥居平」は特に秀逸。風味が大人しい甲州は、風味をつけるためにシュール・リー(ワインを澱と共に貯蔵させておくこと)製法がよく使われますが、これはシュールリーは控えめ、樽も使わずに果実の味わいで直球勝負しています。グレープフルーツなどの柑橘、洋梨、りんごなどの厚みのある果実味があり、特筆すべきは酸がしっかり乗っていること。ミネラル感、ハーブやスパイスの香りもあり、クリアでメリハリの効いた味わい。例えるとシャブリに近い、樽無し甲州の傑作です。
【関連記事】管理人のテイスティング日記:キュヴェ三澤 甲州 鳥居平畑 2011

サントリージャパンプレミアム 高山村シャルドネ

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こちらも甲州ですが、こちらは樽を使ったタイプ。日本ワインは海外のワインに比べると果実味のふくよかさでは分が悪く、樽を使ったものでは樽の香りのほうが目立ってしまう場合がしばしばあるのですが、このワインは、日本ワインでよくぞここまで!という、まるでチリワインのような凝縮感のある果実味を実現。樽香を凌ぐほどの洋梨、黄桃、パイナップルなどの華やかな香りが、樽のバニラやローストと綺麗に溶け合い、酸味とほのかな苦みが後味を引き締め、長い余韻が続きます。和食にはもちろん、クリームを使った濃厚な洋食にも対応する、食中酒としての守備範囲も広いワインです。

ソラリス 信州ソーヴィニヨン・ブラン

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ソーヴィニヨンブラン(以下”SB”)という品種は、ミント・レモングラス・ディル・ローズマリーなどのハーブ香が魅力。しかしそのような香りがはっきりある日本ワインには出会うことがなく、日本はよほどSBの栽培に向いてないのだろうと思っていました。しかしあるときこのソラリスのSBを味わってビックリ。日本にも素晴らしいSBがあるではないですか!造り手のマンズワインでは、果皮を果汁に漬けこむ製法(スキンコンタクト)を用いることによってSBの特徴を最大限に引き出し、また特殊なシートでブドウを覆うことによって雨からぶどうを守り、より凝縮したブドウを栽培する努力をしています。これぞ日本の技術!

NASU WINE マスカットベーリーA樽熟成

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当主の渡邊嘉也さんは、ボルドー大学に入学、Ch.ピションラランドやCh.ヴァランドローで修行したという経歴の持ち主。マスカットベーリーAは甲州と並ぶ日本を代表する品種の一つで、イチゴキャンディのような香りが特徴で、ミディアムボディのチャーミングなワインですが、あまり本格的なワインとは見做されていないのが現実です。しかしこのワインは、非常に濃い色調で、品種の個性は保ちつつ、果実味、タンニン共に力強い味わい。樽香と酸味もバランス良く伴い、素晴らしく完成度の高いワインに仕上がっています。ブラインドでマスカットベーリーAと当てることは非常に難しいでしょう。レトロなラベルもお洒落。残念ながら樽熟成キュヴェは生産本数が少なく入手はやや困難ですが、上記の酒屋のリンクをのぞいてみて、在庫があったら即買いをオススメします。

フェルミエ・カベルネフラン

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フェルミエは、元証券マンの本多孝さんが新潟に立ちあげた小さなワイナリー。日本はワイン造りにさまざまなハンデがあると前述しましたが、本多さんはピンポイントで降雨量が少なく日照時間が長いこの絶好の土地を見つけ出しました。このカベルネフランという品種はフランスのロワールが有名で、日本では非常に珍しいのですが、このワインはスミレの花、青ピーマンやししとうの香りなどの品種の特性をしっかり引き出し、その上でロワールのそこらのワインよりもずっと果実の厚みがある、見事なカベルネフランに仕上げています。残念ながら入手困難ですが、カベルネフラン以外の品種なら比較的入手しやすいものもあり、どれも逸品なので、ショップをのぞいてみてください。

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この記事の著者

サイト管理者ソムリエ

1972年生まれ、東京在住のソムリエ&フードコーディネーター
■ 姉妹サイト:ワインと料理のマリアージュおしゃれワイン

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