スイーツ大好きなJSA認定ソムリエが、ホームパーティーで喜ばれる手土産やワイン、料理とワインのマリアージュを提案します

日本が誇るスイーツ「羊羹」。地味で古臭い和菓子と思うなかれ、近年はフォトジェニックで洗練された羊羹が数多く生み出されています。今回は、ギフトにも自分へのご褒美にもぴったり、管理人オススメの絶品お取り寄せ羊羹をご紹介します。食べすぎにはくれぐれもご注意を！

Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア／本家長門屋

絵画のように美しいこちらの羊羹は、その名も「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」。三日月で止まっていた鳥が、徐々に満月に向かって羽ばたいていく様子を描いており、なんとカットする断面ごとに異なる絵柄が現れます。月と鳥はレモン羊羹、中央の透明部分はシャンパン錦玉羹、上下は小豆羊羹でできており、上部にはくるみ、クランベリー、レーズンがトッピングされています。フォークを入れる場所によって味わいが異なり、見ても食べても楽しい！このオシャレな羊羹が創業1848年の老舗和菓子店が造ったものとは驚き。

コーヒーゼリーの「花ようかん」／七條甘春堂

こちらは、京都の老舗和菓子店と珈琲焙煎所のコラボによって生まれた美しい羊羹。エチオピアコーヒーを羊羹とゼリーの二層仕立てにし、その上にはミルク羹。その中にミントゼリーとラズベリーが入っています。さすがに専門店のコーヒーは香り高く、スイーツになっても存在感が抜群！ミルク羹と融合するとカフェオレっぽくなったり、ミントと融合するとコーヒーの酸味を感じたりするのが面白く、またラズベリーのつぶつぶした食感がアクセントになり、実にうまく計算されていると感じます。コーヒーがお好きな方は是非一度お試しあれ！

フルーツの羊羹／NEXT 100 YEARS

こちらは落雁が人気の和菓子店「UCHU wagashi」の新ブランドから生まれた彩り鮮やかな羊羹。白あん羊羹の中にシロップ漬けした甘夏、スモモ、ブドウの３種類のカラフルなフルーツ羹が散りばめられています。白あん羊羹はほっくりとした食感と優しい甘さで、ちょっとミルク寒天のような懐かしい味わい。フルーツ羹は甘さ控えめでフルーツ本来の甘酸っぱさを活かした爽やかな味わいです。カットの仕方でフルーツが違ってくるので、「今日はここをたくさん食べたい」などと、カットするのにもワクワク感を楽しめます。

カヌレ羊羹／井上茶寮

フランス・ボルドー地方の郷土菓子カヌレを象った可愛いビジュアルの羊羹。季節によって変わる「5種ひとそろえ」は、現在は味噌羊羹、抹茶羊羹、苺羊羹　焙じ茶羊羹、朝倉山椒羊羹の5種。定番の「抹茶羊羹」と「焙じ茶羊羹」は、さすがにお茶屋さんのこだわりを感じさせる格別の香ばしさ。一見ミスマッチな「味噌羊羹」は、みたらしに近い塩気のある甘さがクセになる美味しさ。どのフレーバーも素材本来の持ち味を生かした乙な味わいで、お茶にもワインにも日本酒にも合います。

木目羹（きもくかん）8号／明石屋

「軽羹（かるかん）」で有名な鹿児島の老舗「明石屋」の隠れた名品がこちらの「木目羹（きもくかん）」。美しい木目の模様を小豆あんと白あんで描いた蒸し羊羹です。伝統和菓子ながらモダンさをも感じるデザインが秀逸！味も見た目に負けておらず、小麦粉に葛を加えた生地はしっとり柔らかで、小豆といんげん豆の美味さが伝わるほっこり優しい味わい。素朴ながら食べ飽きない美味しさです。切り分ける毎に変化する木目模様を見るのも楽しく、ついつい切っては食べ、切って食べてしまいます。

りぶれ／乃し梅本舗 佐藤屋

黒糖の羊羹にラム酒を煉りこんで炊き上げ、レモンのシロップ漬けを閉じ込めた寒天を合わせた羊羹。コクのある黒糖の甘味に、ラムの風味とレモンの酸味・苦みが絡み合った味わいは新感覚！甘さ控えめで後味爽やかな大人のスイーツです。この羊羹、ラム酒とコーラ、ライムのカクテル「キューバリブレ」に着想を得たとのこと。たしかに小豆あんの渋＆甘味はコーラのそれと通じるものがあり、味の構成が見事に再現されています。ペアリングはキューバリブレと合わせてももちろん美味しいですが、ランブルスコと合わせるのもオススメ。

南アルプス 塩ようかん／小笠原商店

長野県諏訪地方の伝統産業である寒天製造の老舗が作る塩羊羹。天日干しの糸寒天、南アルプスの美味しい水、大鹿村の塩泉から採れる山塩など、 南アルプス近郊の原材料を使用して造られる羊羹は、それ自体に塩気を感じる上品な甘さ。そのままでも十分美味しいのですが、こちらの羊羹が面白いのは、羊羹本体にも使われている山塩が添付されており、ひとつまみまぶしていただくということ。羊羹の甘さが引き立ち、より複雑な味わいを楽しむことができます。どちらかと言えばオーソドックスな羊羹ながら、新しさやプレミア感もあり、幅広い層に喜ばれるでしょう。

羊羹ショコラ／ショコラトリー・カルヴァ

こちらは、チョコレート専門店が作る「羊羹ショコラ」。羊羹とガナッシュの二層仕立てで、上部の羊羹は小豆の味わいを生かしたほどよい甘さで、なめらかな舌触りとサラリと口溶けが印象的。対照的に下部のガナッシュはカカオ本来の風味をしっかりと感じる苦みのきいた味わいで、濃厚ながら甘さは控えめ。食感と甘さのコントラストが絶妙で、和と洋が見事に融合しています。10分程度常温に出してから食べると、ガナッシュが少し溶けて羊羹との一体感が増すのでおすすめ。ペアリングは赤の甘口ワイン「バニュルス」が抜群に合います！

ジュエリー羊羹／YUSHINDO

玉羊羹（たまようかん）が木箱に並べられた、まるで宝石箱のような詰め合わせ。北海道産「小豆」、京都宇治の「抹茶」、高知県産「蜂蜜生姜」、鹿児島県産「紫芋」、沖縄県産「黒糖」、静岡県産「紅茶」の6種、材料の産地にもこだわった色とりどりの羊羹が2個ずつ、計12個入っています。玉羊羹はゴムに封入されており、添付の菓子楊枝でプチッと割っていただきますが、この瞬間が楽しい！また、個別に密封されていることによって糖化せず１個ずつ食べやすく、日持ちもするという実用的なメリットもあります。木箱も高級感があり、ギフトに最適。

スライスようかん／亀屋良長

京都で1803年創業の老舗和菓子店のアイディア商品、パンにのせて焼くシート状の羊羹「スライスようかん」。老舗こだわりの羊羹がスライスチーズのようにセロファンで個包装されており、バター羊羹とケシの実がトッピングされています。トーストすると羊羹は熱々になりねっとり。バターの風味と塩味が加わりやみつきになる美味しさです。バターが羊羹になっているので垂れることがなく食べやすいのも見逃せないポイント。日々の朝食で簡単に小倉バタートーストが楽しめるのは嬉しい！